
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:16:21.27
ID:k8crT+rT0 そこはとある町の食品店…
パズー「おじさん、肉団子二つ入れて」
おじさん「珍しく残業かい?」
パズー「うん、今日は久しぶりに忙しいんだ」
パズーは、親方の飯(肉団子二つ)の買出しに出ていた。
こんなことは、残業の日ならばいつもやっていることなのだが…
今日は、少しばかりいつもとは違うようだ。
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:17:17.93
ID:k8crT+rT0 パズー「…なんだろう?」
パズーは親方を待たせまいとして、小走りで作業場まで戻っていた。その時、空から降ってくる五つの光を見つけたのだ。
もちろんその光を確認すべく、パズーは光の落下地点まで走っていく。
パズー「…!? 人だ!」
すると、その五つの光の正体が人だということがわかった。
しかし光を発しながら空から降ってくる人間がいたなんて…
そんなことを考えているうちに、五つの光はゆっくりではあるが確実に降りてくる。
しかも、これはどうやら落下地点はパズーの作業場のようだ。ここは危険である。早く落下地点に先回りして助けないと…
…と、思っていたら五人のうちの四人がパッと光を失い、すぐさまその場に着地した。
いや、着地などというかっこいいものではなく、その場に叩きつけられた。
しかし、残りの一人は未だに光を失わず、ゆっくりとパズーに向かって降りてくる。
パズー「…女の子だ」
思わず手を伸ばすと、彼女はその上にゆっくりと舞い降り…
って重い!徐々に光が消えていくかと思ったら、その光が完全に消えた瞬間、彼女は本来の体重を取り戻したらしい。
気を失っている人間を運ぶのはこんなにきついことだったのか…なんとか安全な場所に寝かせると、パズーはすぐ近くでダウンしている四人の様子を見に行った。
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:24:12.94
ID:k8crT+rT0 親方「パズー!」
パズー「うわ!?」
…見に行こうと思ったら、親方に呼び止められた。
親方「そこで何してやがる!飯はどうした!?」
パズー「親方!空から人間が!」
と、パズーが叫んでも、親方の耳には入っていないらしい。
忙しそうにバルブを開け閉めしている。どうやらエンジンがいかれポンチのようだ。
親方「…このおんぼろエンジンめ…」
パズー「親方、空から人間が!!」
親方「二番のバルブを閉めろ!」
…まったく話を聞いていない。
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:36:30.79
ID:k8crT+rT0 そんなこんなで、結局残業はナシだった。
理由は、この鉱山がまったく機能していないということ。
銀どころか、錫すらも採れないらしい。
干上がってしまうのは困るということで、親方は早々に切り上げていった。
親方「そのおんぼろに油注しとけよ!」
パズー「はい!」
…と、待て。何か忘れてないか?
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 04:56:16.62
ID:k8crT+rT0 ちょうどそのころ…
海賊A「…だめだママ、真っ暗で何も見えないよ!」
船長「ちゃんと探したんだろうね!? …しょうがない。明るくなってから出直しだ!」
海賊が、あの時落ちていった飛行石を必死で探しているところであった。
海賊はまだ諦めずにシータの石を狙っているのだ。
だが異世界に来たキョン、ハルヒ、古泉、長門はそんなことも知らず、幸せそうに眠っていた。
・
・
・
キョン「ん…?」
古泉「…ここは?」
俺達は、外から鳴り響いてくるラッパの音で目が覚めた。
キョン「古泉、ここは異世界なのか?」
古泉「ええ、なんでこのような場所にいるのかは定かではありませんが、おそらくここは異世界かと」
長門「異世界に来た私達をここまで運んでくれた人が…いる」
キョン「うお、起きてたのか長門。え、じゃあ俺達は今…」
古泉「自世界に来たシータさんと同じ立場、というわけですか」
キョン「じゃあ、ここまで運んでくれた方に感謝せねばな。ところでシータは?」
長門「…外」
キョン「ハルヒは…まだ寝てるか。じゃあ俺達だけでも外へ。お礼も言わなきゃならんし」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:03:51.02
ID:k8crT+rT0 キョン「外…って上か!?」
高いところは苦手だ…だいたい窓から見下ろすだけでもかなりの高さなのに…なんという立地条件だよここの家は!
古泉「このはしごですかね?じゃあ行きましょうか」
キョン「待ってくれ。お前らが先に行け。俺はもう少し落ち着いてから行く」
古泉「…ふっ、わかりました」
は、鼻で笑うな!失礼なやつだ!さっさと行け!行ってしまえ!
長門「…」
キョン「あれ、お前は行かないのか?」
長門「…」
キョン「あの、長門?」
長門「…察して」
あ…そういえば俺ら制服だったっけ…長門はスカート…そういうことか。
キョン「わ、わかった…あとから来い」
別に覗こうとは思っていないが、長門がそういうんなら仕方が無い。
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:14:40.31
ID:k8crT+rT0 キョン「あぁ、上についたときが恐ろしいよ…って!?なんだ今の音!?」
なにか、下のほうで物が落っこちるようなバカでかい音が!?
長門「…確認してくる」
キョン「こ、古泉、今の音は…って!!!?」
た、たけぇよ!!おいおいおい、古泉はよく平気だな…
古泉「今の音は…下からしましたよね?」
キョン「ああ…長門が見に行ってくれたけど」
古泉「ここの下を見てください。レンガに穴が…」
キョン「誰か落っこちたのか…?って古泉!おま…!」
なんでお前はこんな高いとこでそんな行動力があるんだよ!
古泉「早くこちらへ」
キョン「うぅ…わかったよ…」
って、あいつ穴に飛び込みやがった!
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:22:10.48
ID:k8crT+rT0 俺にはそんな勇気はない!先ほど上ってきたはしごを下り、なんとか問題の場所へ…
パズー「やぁ、気分はどう?」
な、なんだこの少年は…?
シータ「あ、みなさん紹介します、この方はパズーと言って…」
長門「ここまで私達を運んでくれた…」
パズー「よろしく!さすがにこの人数を運ぶのは骨が折れたけどね!」
キョン「ありがとう。皆を代表してお礼を…」
ハルヒ「なんであんたが皆を代表するのよ?」
い、いつの間にか起きてきたのか、ハルヒがでしゃばり始めた!
キョン「は、ハルヒ!お前は出てくるな!」
ハルヒ「こういうのは団長の私が言うべきでしょう? …ありがとう。あなたがいなかったら、今頃キョンを筆頭に全員あそこでのたれ死んでいたわ」
お、俺を筆頭にするな!
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:40:36.74
ID:k8crT+rT0 パズー「いや、いいんだよ。君達が無事でよかった」
パズーという少年は照れくさそうにハルヒから目をそらした。
シータ「…なにかしら…!?」
ハルヒ「ん?シータ、どうしたの?」
シータは窓の外を見て凍り付いていた。皆もそれに倣って窓に目をやると、一台の車が、家のすぐ前に止まっていた。
パズー「オートモービルだ!珍しいな!」
んん?確かにその程度の感想しか浮かばないと思うが、なぜシータはあんなにも驚いているのか?
シータ「…あの人達、海賊よ…飛行船を襲った人たちだわ…」
キョン「なに!?あれに乗ってる奴らか!?」
パズー「シータを狙ってるの!?」
古泉「すばらしいタイミングで来ましたね」
長門「…逃げるべき」
ハルヒ「ちょっと、奴らがシータを狙ってるってどういうこと!?説明しなさいよ!」
キョン「説明はあとだ!今は逃げよう!」
パズー「早くこっちへ!」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 05:51:31.25
ID:k8crT+rT0 シータに変装をさせ、すぐ家を飛び出す。しかし…
海賊B「うわ!?」
この程度の変装で、奴らにバレないなんてことは…
海賊B「待ちな!」
そーら来たぞ…あぁ、俺はもう知らんぞ!?
パズー「な、なに?急いでるんだけど」
海賊B「昨日、ここらへんに女の子が来なかったかい?」
…え?どうやらばれてないようだ…
パズー「昨日…来たかな…親方んのとこのチビのマッジが!」
海賊B「!?…この…行っちまえ!」
パズー「あい!」
古泉「やっぱりシータさんを狙ってるんですね!」
キョン「あれでバレないとは…」
パズー「とりあえず一難去っただけだ!早く安全な場所へ!」
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・
海賊C「おい、女の子の服だ!」
海賊B「なに!?化けてたんだ!く、くそ、お前はママに知らせろ!」
海賊C「あいよ!」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 06:06:00.40
ID:k8crT+rT0 ・
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親方「…みかけねぇな」
海賊A「可愛い子でね。黒い髪のおさげをしてるんだ」
パズー「親方ー!親方ー!」
ん?パズー、親方って誰だ?あの向こうにいる白いスーツの奴らか?
…そういえば、さっきの海賊もあんなスーツを着てたような…まさか!
海賊A「…ちょうどあのくらいの年頃でさぁ」
シータ「…!? きゃっ!」
って、シータ!? つまづいて帽子が…おさげが!
海賊A&D「!!??」
古泉「彼らも海賊のようですね…シータの髪を見て目の色を変えましたよ!」
海賊B「お前らー!その子だ、捕まえろ!」
げぇっ、関羽!? じゃない、さっきの奴だ!やばい、やっぱバレてたんだ!
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/06/17(日) 06:35:58.28
ID:k8crT+rT0 海賊A&D「うぉおあぁあ!!!」
や、やばい、襲ってくる!だからと言って退くわけにもいかん!
海賊B「うおおおお!!!」
後ろからも来ている!
長門「…(ぶつぶつぶつ)」
キョン「ん…長門?」
海賊A&D「うぉお!…あ、あれ?」
海賊B「な…か、体が…!」
パズー「え?な、なにが?」
長門「彼らの周りの空間のみを…凍結させた。でも一時的なもの。すぐ戻る。逃げて」
キョン「な、長門、まさかお前一人でこいつらの相手をする気じゃないだろうな!?」
いくら対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースだとしても、長門は女の子なんだ!
一人でそんな危ない目に遭わせるわけには!
古泉「わかりました。いきましょうみなさん」
キョン「な!?古泉、お前はそれでいいのか!?」